スキーマ建築計画が設計した倉庫のような角打ちスタイルの居酒屋『桑原商店』

五反田駅から徒歩5分の場所にあるとある倉庫が1年の改修工事を経て、酒販店兼飲食店としてリニューアル。この『桑原商店』を手がけたのは、『Blue Bottle Coffee(ブルーボトルコーヒー)』などでその名を知る者も多いであろう、長坂常率いる『スキーマ建築計画』である。

『桑原商店』はひいお婆ちゃん、その息子の2人のお爺ちゃんとまたそれぞれの息子家族と4世代13人が住む住宅の下にある。『桑原商店』は元々この地域を代表する酒屋であったが、ここはお酒を買ってその場で飲める角打ちスタイルの“倉庫のような居酒屋”だった。しかし、「家族全員で楽しく働ける場をつくりたい」という家族の相談を受けて、長坂氏が一肌脱ぎ、建築とデザインの力で居酒屋らしからぬ居酒屋に変貌を遂げたのだ。

“倉庫のような居酒屋”という新鮮なアイデンティティを敢えて継承した同店舗は、吹き溜まり感と暗さを一掃させ、既存の特徴を最大限生かし、類のないお酒を楽しめる場になるように明るく一新させることを考えて設計されている。店内には既存のスチールラックや表のサッシ、床壁天井をできるだけ残すも、『スキーマ建築計画』は「何かが違う。きっと何かあるぞ!」と思わせる新しい要素をところどころに散りばめたという。また、室内の席としてはビールケースを使用し席やテーブルの高さをかえ、好きな姿勢で飲めるようになっている。

そこにある“モノ”はクラシカルな酒屋のそれだが、写真を見れば確かに何かが違うことがパッとお分かりいただけることだろう。『桑原商店』で角打ちを楽しみ、〆に『おにやんま』でうどんをすする。次回の五反田訪問は、このルートで決まりだ。

『スキーマ建築計画』と五反田といえば、同じく彼らが設計したサウナと睡眠に特化したカプセルホテル『℃』もオススメなので、気になる方は是非に。