Interviews:テニス界のレジェンド ロジャー・フェデラーが自身の手掛けるフットウェアラインについて語る

男子テニスの四大大会(グランドスラム)で20回の優勝という最多記録を誇り、“史上最高のプレーヤー”との呼び声も高いテニス界のレジェンド Roger Federer(ロジャー・フェデラー)。現在38歳の彼は、現役として絶え間なく挑戦を繰り返し、輝かしい実績を積み上げてきた。引退が囁かれる現在もそのチャレンジ精神が尽きることはない。

これまでに〈UNIQLO(ユニクロ)〉「RIMOWA(リモワ)」〈Rolex(ロレックス)〉「Mercedes-Benz(メルセデス・ベンツ)」といった数々のブランド/企業と協業してきたFederer。そんな経験を活かしてか、自らの母国であるスイス発のスポーツ用品メーカー〈On(オン)〉の投資家/製品開発チームのアドバイザーとして新たな一歩を踏み出したのだ。

我々『HHHYPE』チームは、自身の手掛けるフットウェアのプロモーションのためにアメリカ・ニューヨークに滞在していたFederer氏を直撃することに成功。新たなパートナー〈On〉と世界展開を控えるランニングシューズラインに対する想いと今後について語ってもらった。

Onとパートナーシップ契約を結ばれた理由を教えてください。

僕の母国であるスイスには、グローバル市場に負けない競争力を持つ素晴らしいニッチなブランドが多数存在しています。そんなスイスを代表するテニスプレーヤーとして、そうしたブランドを発掘して成長させることに魅力を感じていました。なので、Onとのパートナーシップはそのような想いから始まったのです。

スイス発のブランドをパートナーに招くことは、Rogerさんにとってとても大きい意味を持つのではないですか?

もちろん。これまでに自分の国であるスイスを拠点とした数々のブランドたちのスポンサーやパートナーを勤めてきたけど、どのブランドも僕にとって素晴らしい経験となりました。だけど(自分の国であること)それだけが理由ではありません。現役のアスリートたちにはまだ知られていない、素晴らしいブランドたちを見つけ出し、それらのブランドが持つ潜在力を最大限に引き出せるよう導いてあげること。それが、僕にとっては一番大きいチャンスのように思えたのです。

今回、Onの投資家/コントリビューターとして貢献していくという決断を気持ちよく出せたのはどんな理由からでしょうか?

僕がちょっと保守的なところがあるかもしれませんが、精神的なつながりにも価値を置きます。自分が一生懸命に汗をかいて働いて稼いだお金を、ポイっと簡単に投資したくないので、安心して投資できる相手がいいなと思っていました。Onの共同経営者を務めるDavid Casper(デイヴィッド・キャスパー)とOliver Bernhard(オリバー・バンハード)らに初めて会った時、そのような安心感を与えてくれたのです。コミュニケーションを交わす中で信頼を感じました。

プロダクトの広告やキャンペーンなどに、少し手を引いてるような気がしますが、これもビジネス戦略なのでしょうか?

口コミが一番良い広告手段だと思っています。一番自然でオーガニックな方法ですから。すでに世の中には、広告に長けた世界的ブランドがたくさんあり、我々は10年先を目標として地道に成長を継続させていきたいですね(笑)。

今後展開されるプロダクトのパフォーマンス性についての質問ですが、やはりテニスに適したシルエットにフォーカスを当てているのでしょうか?Onといえば、主にランニングシューズやトレーニング用の製品に力を入れているブランドの印象が強いですが。

スタイル面では、テニスの伝統的な要素を取り入れてますね。Onとは、自分が今回のように本格的な投資が入る以前からも、スニーカーにまつわるアイデアなどを共有するなど親交があったのです。スニーカーの人気が高まる現在、Onと進めているこのプロジェクトは今後がもっと楽しみなんです。彼らは、常に数年先のことを考えていて、その結果は素晴らしいものになるでしょう。

Rogerさんが、パフォーマンスシューズに求めている部分は何でしょうか?

いい質問ですね。過酷なテニスコートの上で、水ぶくれや巻き爪といったプレーヤーならではの悩みを改善させてくれるパフォーマンス性は、フットウェアのデザインにおいて最も重要な部分であります。20年以上の選手生活を通じて得た経験をもとに、もっと早くもっと履き心地よく、そして怪我を防いでくれるような様々な機能を追求してます。

では、個人的にお気に入りのモデルを教えてください。

OnのCloudflowですね。一時期はホワイトとブラックのモデルにすごくはまっていました。だけど最近は、足元がクレイジーな感じが好きなので、オレンジカラーがお気に入りですね。あと、今の自分にとっては履き心地もすごく重要なので、足を痛めないシルエットが好きなんです。そういった面で、Cloudflowは完璧なモデルですね。

今後、Onはどのようなブランドとしてアプローチしていきますか?

みんなに好奇心を持ってもらいたいです。ブランドについて知って欲しいですし、バックグランドやOnの良さといったあらゆる全てを徐々に知って欲しいです。そのストーリーに相応するランニングシューズを届けていきたいです。